新潟県中小企業家同友会
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2024年4月号

新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 4月号 Vol.433

2024年4月号

新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 4月号 Vol.433

■表紙
これが私の
したかった仕事
【えんたけ行政書士事務所 代表】
高橋 正芳 氏 三条支部

■Contents
◇PEOPLE LIFE data No.046
未来を創る! 新潟の企業家たち

行政書士としての
経営を歩む
高橋 正芳さん えんたけ行政書士事務所 代表

◇委員会・部会活動報告
それぞれのテーマを専門的に学び、問題を解決!

女性部会/青年部会/増強委員会/経営労働委員会

◇新入会員紹介

◇私とお話しませんか?会員交流の館 vol.10

◇ANOTHER REPORT
例会や行事の報告など、
情報共有の場としてフリーテーマで同友会の情報を発信します。

村上支部 2月例会
「第6期経営指針成文化と実践の会から1年後の報告」開催レポート

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  • 委員会・部会活動
  • 新入会員紹介
  • 会員交流の館
  • ANOTHER REPORT

 

紆余曲折を経て行政書士に

三条市に生まれ、高校卒業後に東京のレコーディング等の専門学校へ入学、卒業後の2000年にプロダクション会社へ入社しました。音楽制作などの仕事をする中で、社長から「アーティストの所属する企業として全社員がアーティストになれ!(プロ意識を持つ社員になってほしい)」と指示があり、私自身も舞台へ立つことになります。趣味程度にギターが弾けた私は、昭和の喜劇王エノケンこと榎本健一さんの曲に出会います。お客さんが喜んでくれる姿が好きで、芸人としての仕事も続けました。
入社当時は着メロの普及により本業の仕事も多くありましたが、時代が進むにつれて音楽制作系の仕事は激減。正社員扱いではなかったため、芸人の仕事を合わせても食べていくことが難しく、2011年の1月に地元へ帰ることを決断。町工場の次男だった私は父に相談し、家業に入社しました。
実は“組織”が苦手だった私。その後、兄も会社に戻ってくる中で自身の想いとは合わなくなっていき、2017年に退職。もともと誰かに喜んでもらえることが好きだったこと、芸人時代にエノケンの曲を聴いて涙を流して喜んでくれる高齢者のことを思い出し、「自分の役割を持てることを」と考えた中で行政書士の道を選びました。

 

現状と展望

行政書士は、どこかの事務所で実務を学ぶことはほとんどありません。というのも、行政書士の扱う手続きは、分野の広い割に継続性のある業務が少なく安定した売り上げの維持が難しいのです。大きな企業の中にある手続きなどは、ベテラン行政書士さんがいらっしゃるため、行政書士は廃業率が高いのが現状です。
また、行政書士業務はAIに奪われることも予想されており、手続き業務の9割はAIに取って代わられる可能性があるともいわれています。
しかし、人に寄り添うことができるのはAIにない人間の強みです。コンサルのように、自身がお客さんに寄り添うことで、より良い形でお客さんをサポートすることができると考えています。
また月に1度、相続などのセミナーを継続的しており50回を超えています。正直なところ、セミナー自体に売り上げ的な効果はあまりありませんが、お客さんや講師の他企業の方との繋がりを大切にできています。

 

 

同友会で気づいた「自身の学ぶ視点」

私が同友会に入会したのはコロナ禍のこと。オンラインのビジネスグループで全国の方と繋がり学び合っている中で、ふと地元との繋がりが消えてしまっていることに気が付きました。そこで、紹介を受け、同友会に入会することとなりました。
例会に参加し、第6期経営指針成文化と実践の会を受講しながら、ずっと考えていることがありました。それは、自分の考えや想いが他の企業の方と噛み合っていないということでした。グループ討論で話し合う内容で、「どうして噛み合わないんだろう?」とずっと思っていました。自分の中で考えがまとまったのは、つい先日のことです。他の方が当たり前に織り交ぜて話すマネジメントの部分が、個人事業の私にはない、ということ。それは「私の今の経営にはその部分がないから、他の人との会話が噛み合わないんだ」と結びつけることができました。
それから、私が同友会でどんなことを学ぶべきなのかが明確になってきました。より専門的な職種として学びを得ることと同時に、自分はできていないけど、マネジメントの部分で悩む他の企業のお話し聞き、一緒に考えていきたいと思っています。
【関わる企業に一生伴奏していきたい】、これが私のしたかった仕事です。行政書士として、今後も仕事の模索を続けていきます。

 

えんたけ行政書士事務所
代表 : 高橋 正芳 氏(三条支部)
事業内容 : 行政書士業務、相続・遺言、農地転用、産廃業許可、建設業許可、
酒類販売業許可、運送事業許可、補助金申請など
住所 : 加茂市大字北潟124
TEL : 0256-55-6139
創業 : 2017年

2023年度は、12月に初の女性議員さんとのZoom交流会を開催しました。新潟県議、上越市議、燕市議の方々からご参加いただき次のような感想もいただきました。
「昨夜は大変貴重な機会をいただきましてありがとうございました。たくさんの方の意見を伺えて、自分は勉強になりましたが、皆様にはなかなか思いを伝えることができずつたない話ばかりで申し訳ありませんでした。まだまだ伝えたいことがありますので、ぜひ今後とも同友会の皆様からご指導ご意見いただければと思います。」
議員さんとの交流会は、女性部会では初めてでしたので、今後も継続的に企画していけたらと思っております。また、中同協女性部連絡会に出席した石山さんからの感想もご紹介します。

女性部会 部会長 沖野恵子(切文字屋オッケイ㈱ 代表取締役社長) 記
 

中同協女性部連絡会に参加してきました。橋本代表(東京同友会)のお話がとても良いスタートで、中同協女性部連絡会の意義のお話があり、経営者として自己成長の為にどんなマインドセットが大切かのお話でした。心理的安全性が担保出来ている場所を得る、ロールモデルを知る、出会う、自社や各同友会に持ち帰り連携する、そして自身の責任や選択で決定したり、言いたいことの事実と感情を区別して考えることが大切というお話は心に残りました。
グループ討論ではSNSの公式ページを作り、「経営者の保健室」として女性部が運営して、相談を受けている同友会もあるとの事で、活動の幅広さが印象的でした。また「アンコンシャスバイアス」について、私も日頃から意識していることだったので知識の必要性を感じました。
最後に、何のために経営しているのかがやはり一番大切で、まさしく同友会女性部という環境で話し合えることの強みを再確認した連絡会となりました。

女性部会 副部会長 石山 早苗(㈲ピュアシャイニング 取締役) 記

 

昨年12月12日、19日の二日間にわたって、青陵短期大学で映像制作会社、建築板金、再生資源加工、塗装、システム開発、調剤薬局の6社が学生向けに自社紹介と就職活動に向けたエールを送りました。働き方について漠然としたイメージを持つ学生たちに対して様々な業種から具体的な業務内容や求める人材像が伝わり来年度に控える就職活動のヒントになったことと思います。
このプロジェクトは、社会や地域課題解決をテーマに活動する青年部会内の一つである『協奏就活』チームが担当し、チームリーダーの海瀬弘典さん(㈲桂林・代表取締役社長)を中心に行われました。私も参加企業として学生の地域企業に対する認識や就職活動に対する姿勢を肌で感じることができ、大変学びのある時間でした。
青年部会の組織は部会長、幹事長、副幹事長と異なるテーマを持つ6チームで編成されています。月一回開催される役員会の他、各チームが月一でチームミーティングを開き担当事業の運営と親睦を深めています。右の写真は先日行われた副部会長級ミーティングの模様です。2023年度の各チームの振り返りと運営に関する意見交換を行いました。次年度についても引き続きAction‼~挑戦&実践でともに成長する青年部会~をスローガンに掲げ主体性を育む活動をして参ります。

青年部会幹事長 ㈲ヤマナリ猪又産業 取締役 猪又優苗 記

 

4月3日、第3回目となります南魚沼交流会開催いたします!報告者は埼玉同友会会員の株式会社KSP 代表取締役 三角武一郎氏。
380名もの社員を抱えての債務超過からの立て直し社長が、全国の経営者に会う旅に出た!その後、任せていた会社はまた経営困難になり、社長に返り咲き…全国を知り、再起をかける彼が見ている未来とは?面白い人生観、経営観を聞くことができます。
株式会社KSPは、保育園(子育て支援総合サービス業を営む埼玉同友会会員企業へ業務委託)、学童、ドーナツ工場(ときどきこども食堂も!)を運営。「豊かな暮らしを守る」という企業理念を掲げ、同友会と企業づくり・地域づくりを不離一体として実践される三角さんは、2024年度埼玉同友会政策委員長に就任予定です。
次回第4回目は6月を予定しております。みなさま!新支部設立にむけて、経営者交流会への参加、南魚沼周辺地域のお仲間の紹介等ご協力をお願いいたします!新たな出会いが未来を切り拓きます!

増強委員会 副委員長 吉田 智(㈱吉田工業 代表取締役) 記

 

昨年9月に開始した「第7期経営指針成文化と実践の会」。半年間全6講にわたる受講を終え、去る3月22日、12名の受講生が成文化した指針書の発表を行いました。「何のために経営しているのか?」正解のない投げかけに対し昼夜問わず自分自身に問いかけ続けた受講生12名。自社経営のブレない軸を持ったそれぞれの発表姿勢に、参加者全員の心が動かされた一日となりました。今後は発表した経営理念を実現するべく、自社での実践のフェーズに入っていきます。成文化だけに終わらず社内外双方に発信し、パートナーである社員さんと共に「実践」し一歩ずつ理想を具現化していくことで、初めて指針書としての効果を発揮することになります。受講生皆さんの今後の活躍にご注目ください!
経営労働委員会では2024年度も「第8期経営指針成文化と実践の会」を開催予定です。コロナ禍以降社会情勢は激変が続いていますが、どんな状況でも企業の歩みを止めないような芯となる指針が必要です。ともに学びましょう、受講の案内など5月頃より開始予定ですので今しばらくお待ちください。

経営労働委員会 委員長 諸橋晋太郎(㈲新潟ワークステーション 代表取締役) 記

新井田:へら絞りはどこで生まれた技術ですか?歴史について教えてください。

本多:へら絞りは日本発祥の技術ではなく世界中にある技術で海外ではワインタンクの製造技術に使われたりします。地域によって使う道具や技術に違いがあり日本では関東と関西でも違いがあります。また、もともと燕の地域は農業が盛んな地域でしたが、洪水で田畑が流されてしまい、その後弥彦山で銅が取れた事から釘を作ったり銅器屋さんが増えていきました。その中で、ろくろを回すへら絞りも増えていきました。また燕三条地域では“厨房用品などの道具”を中心に使用されるへら絞りの技術ですが、関東では神社や橋の一部で使われたり、面白い所では有馬記念の優勝カップなど“工芸品”が中心になります。また材料もステンレスやチタン等、新しい素材に対応し、時代と共に変化しています。

新井田:へら絞りの良いところはどんなところですか?

本多:最初から金型で一気に大量生産で作る商品もいいと思いますが、試作品(プロトタイプ)をへら絞りで作る事で、お客様のニーズを形にしながら、修正を加えながら製作する事が出来るのが魅力の一つです。我々の使命はお客様がより数多く量産できる商品を製造する為の試作品を、へら絞りを通じて製作する事だと思います。

新井田:地域のへら絞り業界の現状とミノル製作所の特徴はありますか?

本多:昔から「へら絞りの技術は他に見せてはいけない」という考え方があり、4年前に地元の展示会で発表した所、同業者に『 技術やテクニックを見せると真似されるぞ! 』と猛反発されました。また技術者が高齢になり若い人への技術の承継がされない課題であったり、また地域独特の分業体制により“へら絞り屋はへら絞りしかできない”現状でした。ミノル製作所では7年前から若い社員を雇用し教育する事で、技術の伝承にチャレンジしています。また、へら絞り以外の切断・成型・磨き等の一貫生産ラインで行う事で、高単価でも短納期で納品できる事が出来るようになりお客様から評価をいただいています。自分自身が社員の前では仕事をしない事、社員の裏方に徹する事で社員の施工技術の成長に繋がっていて、そこが私の考える社員教育の中で大きな決断でした。

新井田:本多さんの経営の目的や10年ビジョンについて教えてください。

本多:会社のビジョンは立てていますが、自分自身のビジョンを立てるのが苦手です。10年位前まではへら絞りでこの地域でトップになる事、また2人の子供達に会社に入ってもらう事だと思っていました。しかし現在は地域の事情が分かり、「俺がやらないといけない」と考え3年間悩み、子供達ではなく従業員承継をする事、また加工屋からの脱却を目指し、へら絞りの技術を伝統工芸にする事をビジョンと捉えています。

新井田:今、本多さんが一番守りたいものは何ですか?

本多:社員の将来です。社員が私を超えて楽しく仕事を行い、他の方から社員に『ミノル製作所さん出身でしたか!』と言ってもらえるような会社を目指したいと思います。

新井田:現在の取り組みと今後の展望について教えてください。

本多:ブランド力のある燕三条で定期的に行っているオープンファクトリーを自社でも行う為、社員の声から、この地域では行っていない土日営業にチャレンジした事で、県外・海外のお客様が見学に来るようになってきました。また今年会社の隣に現在建設中の建物では、完成した商品を並べるのではなく未完成な素材“生地”をお客様に購入していただき、オープンファクトリーで仕上げを行う体験型のスペースを作っていく予定です。また同友会会員内でのコラボ事業も積極的に考えていきたいと思います。

新井田:熱いお話本当にありがとうございました!

★予定時間を大幅にオーバーしヒートアップした対談になりました(笑)。

【対談者】 (株)新井田塗装店
代表取締役 新井田 慎(新発田支部)

 

 

2月29日に開催された村上支部例会。昨年の第6期経営指針成文化と実践の会を受講した2名(武者将由氏・三田敏志氏)の想いや
実践の報告の場となりました。報告を終えたお二人と、座長の村田泰洋氏の感想を掲載いたします。

 

㈱夢ファームあらかわ 報告者 代表取締役 三田 敏志 氏(村上支部)
先ずもって4年に1度のうるう日に、このような貴重な報告の機会をいただき誠にありがとうございました。また当日はつたない報告でしたが、お聞きいただいた皆さまに心より感謝申し上げます。経営指針成文化と実践の会を受講して1年が経過いたしました。その中で自分の意を強くし、経営者としての覚悟と進むべき道が見つけられたものと感じています。また社員の皆さんとは対等な労使関係のもとで、心同じくして経営理念に向かって歩みを進めていきたいと思います。もともと私自身は同友会の例会等に積極的に参加するほうではありませんでしたが、この会で学び実践することが今の私のとって大切なことであり、自社の発展に繋がるものと感じています。今後ともお世話になりますが何卒宜しくお願いいたします。

ヤママツ武者 報告者 武者 将由 氏(村上支部)
改めて、昨年自分が受講した時の事、心境やその時起きた事、言われた言葉、気づいた点を思い出しながら報告を作りました。受講前の自分を思い返していたら、少し気持ち的に凹みそうでしたが…。変わっていく様子が、報告を作りながら自分でも分かったので、逆にモチベーションに繋がりました。経営指針成分化と実践の会アップを受講する事で、多くの事に気づかさせていただけて、受講して良かったと強く思っています。今年はサポーターとして参加させていただき、そして自分の実践報告をして、また新たに感じることもありました。まだなにも達成したわけでもないので、少しずつでも前に進み、未来を描いて頑張りたいと思います。

㈲伊藤自動車整備工場 座長 代表取締役 村田 泰洋 氏(村上支部)
【例会設営時の狙い】
・経営指針成文化と実践の会を、身近な経営者が受講され、一年が過ぎ受講後からの変化と実践を聞いて頂く事で、明日からの経営の気付きがある例会を作りたい。
・経営指針成文化と実践の会を受講する方が報告を聞いて、少しでも増えてほしい。
【当日の感想】
実際受講後のお二人の話を聞いて、実践のやり方はそれぞれですが、二人共凄く輝きながら経営されているのが伝わりました。
二人とも、後継者という環境の中での受講だったので、親子の関係の変化や事業承継が凄く伝わる内容となり、受講中の変化と受講後の変化が伝わりました。事業承継には、変化が伴う為今回の受講中の本人の変化はタイミングが良かったのかと思いました。参加された方も、変化の伝わる報告を聞いて、変化に対応しながら、二人のように明日からも頑張ろう(輝こう)と思ってもらえた事と思います。

     

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中小企業の経営者及びこれに準ずる方で、会の趣旨に賛同される方は、どなたでもご入会いただけます。
また、会員企業の社員の方や会員でない方も参加できる行事があります。

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