新潟県中小企業家同友会
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2025年9月号

新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 9月号 Vol.448

2025年9月号

新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 9月号 Vol.448

■表紙
「定番」製品を持たず、
積み重ねてきた経験や技術と応用力で勝負する
【小林鉄工株式会社 代表取締役】
小林 大士 氏 燕支部

■Contents
◇PEOPLE LIFE data No.061
未来を創る! 新潟の企業家たち

あらゆる要求に応えることのできる社風を継続する
小林 大士さん 小林鉄工株式会社 代表取締役

◇支部・委員会・部会活動報告
それぞれのテーマを専門的に学び、問題を解決!

新潟支部/長岡支部/共育求人委員会/女性部会

◇新入会員紹介

◇私とお話しませんか?会員交流の館 支部長のバトン vol.24

◇ANOTHER REPORT
例会や行事の報告など、
情報共有の場としてフリーテーマで同友会の情報を発信します。

中小企業家同友会全国協議会
第57回定時総会in神奈川 参加レポート

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  • PEOPLE LIFE data
  • 委員会・部会活動
  • 新入会員紹介
  • 会員交流の館
  • ANOTHER REPORT

 

小林鉄工は技術力で勝負をしてきました

小林鉄工は祖父が設立した会社で、戦後に旋盤をつかって1961年にガレージで始めた会社は、仕事が増えてきたため、今の社屋のある地域に移転し1988年6月に株式会社化しました。自社製品があってそれを売ってきた会社ではなく、技術を売ってきた会社で、顧客のニーズがあり、そこに応えられるかで勝負しています。分野としては大物旋盤加工技術を売りにしています。
顧客の動向としては、リーマンショックの折に1社に偏っていた体制を見直し、現在は売上比率1割を超える顧客を作らないように営業に力をいれています。
現在の社員数は30名で、わたしが入社した時点は24名でした。当時、最若手が28歳という会社であったので、新卒採用を開始し3年間継続しました。その中の2名が退社したことが経営指針成文化と実践の会を受講するきっかけになりました。

 

SEをやめて入社し営業職に

大学を卒業して関東でSEの仕事をしていたのですが、過酷な仕事であったこともあり、家庭を持った30歳で跡継ぎとして帰郷し入社しました。技術職として学んでから管理職になっていく形ではなく、営業職として勤務しながら加工技術について学んでいきました。
飛び込み営業で顧客に話すために自社の技術を学んで整理をして新規営業しましたが、当時は知識不足もあり「自社の強み」や「対応力」を伝えることができず苦労もしました。成果をあまり出すことが出来ず、展示会出展に力を入れていく中で商談機会を作ってきました。対面営業では多くの知識をその場で求められるケースが多く異業種からの転職では対応しきれず、展示会というシチュエーションがちょうどよく合致した形でした。展示会に出展する中で、1m以上の旋盤加工技術にニーズがあり、それをわかりやすくPRできるように工夫することで受注につなげることが出来るようになってきています。

 

 

同友会再入会と経営指針成文化と実践の会の受講

中小企業家同友会には32歳で一度入会しましたが、商工会での役職で多忙になったことから一度退会し、2019年に再入会しました。燕支部内では役職を受けて活動していましたが、同じ燕支部の前山さん(㈲MRオート)の経営指針発表を聞く機会があり、刺激を受けて経営指針成文化と実践の会を受講することにしました。指針を受けて変わったことは、他責がなくなって自責になったこと。それにより自分で動くようになったことが大きいと感じています。

 

「こまったときの小林鉄工」と頼られるように

今年から顧客からの問い合わせに対するレスポンスのやり方を変更し、展示会に出展した後、一時的に増加する見積もり依頼や問合せに対して、必ずその日のうちに回答すると決めて対応したところ、関係が構築されて問合せが継続するようになっていて、新しい受注にもつながっています。
製造業は不況で、既存顧客の8割の受注が減少しているなか、新しい仕事を作る取り組みを開始しています。社員教育に通じるところもありますが、難しい仕事は経験者が対応するため新人が育たないが、簡単な仕事を受注していないので困っていました。グローカルマーケティングさん(新潟支部)に相談して、大学にアカデミック価格で図面を製品化する等のサービスを開始しました。大学で作られた新素材の活用や加工など、新しい仕事を作る分野に若手人材を登用して加工技術の開発に取り組んでいます。
単品の試作という仕事が多いが、その先の量産まで出来るようにしていくことも視野にいれた設備投資も考えています。名刺にも書いている「困ったときの小林鉄工」と頼られ相談される会社として、外部の企画研究室の役割にもなれる会社を目指し、小林鉄工を通して新しい製品が生まれてゆくことを目指していきたい。その為にも、これまで培った多くの経験から「ある技術を整理」をする取り組みを行って、さらに技術力を上げていこうと思います。

 

小林鉄工株式会社
代表取締役 : 小林 大士 氏(燕支部)
事業内容 : 1mまでの大物旋盤金属加工とMC加工
住所 : 燕市富永402-1
TEL : 0256-92-6208
https://www.kobayashi-tekkoh.co.jp/
創業 : 1961年
従業員数 : 30名

本年度、新潟支部長を任命致しました㈱Creative.LABの中村修吾と申します。
新潟支部は「主体者たれ」というスローガンの元、支部長・4地区長・各幹事と共に学び多く活気ある新潟支部を作り上げていきますので、何卒宜しくお願い致します。
各地区主体による例会作りと小グループ活動(どうゆうナレッジ、金融チーム、入会同期会等)がほぼ毎月開催されます。4月から本年度が開始したのですが、正直、初動は慣れない事もあり上手く運営できてないと反省点が多くあります。だが、この反省点から学び、今迄にない目立つ新潟支部を作り上げていく所存です。
私の今年の一文字は「楽」です。楽して楽しむではなく、一生懸命頑張って楽しむの「楽」です。前支部長が残された「経営を楽しむ」という姿勢も引継ぎ、学びを楽しみ、出会いを楽しむ。その延長線上にこそ、持続的な仲間づくりが広がっていくと思っております。
私の入会動機は「経営層と繋がりたい。色々な経営の話を聞きたい。情報が欲しい。新たなビジネスチャンスが欲しい。」という単純な動機です。自分が一番楽しむ未来の為にも原点回帰し、楽しみ多く、学び多く、出会い多く、ビジネスチャンスの多い新潟支部を作ります。

新潟支部長 中村 修吾(㈱CreativeLAB 代表取締役 新潟支部セントラル地区) 記

 

本年度の方針は「共創と成長」と題し、中小企業同士が連携し地域経済を活性化させることを目指しています。取り組みの一環として、オンラインとリアルを融合させた交流会や研修セミナーを開催し、幅広い業種の経営者同士が意見交換できる場を設けたいと思います。これによりノウハウの共有や新規事業のヒントが生まれるなどの成果が見えてくると考えております。
長岡支部は独特な特色を持ち、若手経営者委員会では次世代リーダー育成研修において経営や環境の変化に適応するための経営ビジョンの心構えについて学び、新規事業展開の加速を図っています。今後も地域経済に根ざした課題解決に取り組みながら、会員の連帯感を深めていく展望です。
今年の抱負の漢字一文字は「絆(きずな)」。これは経営者同士、そして地域社会との強い結びつきを象徴しています。困難な時代こそ「絆」を大切に、共に歩む力を高めていく所存です。

長岡支部長 斉藤 和也(第四電設㈱ 代表取締役副社長 長岡支部) 記

 

今年度の共育求人委員会のスローガンは「一社ではできないことを皆の力で」です。
この“一社”には、地域社会の“社”、会社の“社”、そして一般社団法人である新潟同友会の“社”という意味を込めており、単独では達成が難しいことも、皆の協力で実現できるという思いを表しています。
昨年度は数名でスタートしましたが、今年度は15名を超える体制となり、共同求人と社員共育の2チームで活動しています。
社員共育チームでは4月4日に合同入社式と新入社員研修を実施し、TeNY様や新潟日報様にも取材いただき、同友会の広報にも繋げました。
共同求人チームは教育機関との連携強化を目指して、大学や高校、専門学校を訪問し、信頼関係の構築に努めています。
この委員会の活動は、経営者はもちろんのこと、共に働く社員も成長し、巡り巡って、自社の成長にも繋がる委員会活動だと私たちは感じています。
抱負を表す漢字は「紡」です。
~互いの絆を紡ぎ、皆の力でより良い未来をつくり出す想いを込めて~
最後に、委員会に共感し参加いただいている皆様に心より感謝申し上げます。
成果が見えるまで、5年、10年と続く息の長い活動ですが、今後ともよろしくお願いします!

共育求人委員長 佐藤 潤一(㈱インプレッシブ 代表取締役社長 新潟支部セントラル地区)記

 

今年度の女性部会は「女全交(女性経営者全国交流会)」と「女性議員との懇談会(第3回目)」の2本柱で活動しています。
女全交はなにわ茶屋女将 奥野 真理香氏、小さな店の女将が大きな夢をもって挑戦し続ける報告です。
今年度3回目となる女性議員との懇談会は、前回新潟県女性議員の会ともパイプが繋がりました。今後は懇談の場を定期継続し『女性が生き生きと生活できる地域づくり』を共に考え発信し行動していきたいと思います。
抱負【帆】
前年度は、とにかく女性部会に参加して欲しい~女性部会が元気になるワクワクするような活動をしていきたいと前のめりになっていたと反省しています。リーダーとは?今年度私はどうあるべきか?心底戸惑っているときにこのお題をいただきました。舵でもオールでもましてやイカリでもなく【帆】になろう!みんなの意見を受けて前に進む【帆】になりたい。なかなか難しい、でも私に必要なこと~今一番の課題です。

女性部会長 鳥山 道子(とりやま保険㈱ 代表取締役 村上支部) 記

Q.お二人の入会のきっかけや、「三条支部」に感じていること、想いなどを教えてください。

神田:私は元々同友会の事自体は聞いたことがあって、地元のJCを卒業したあと、隠れ蓑的に同友会に入りました(笑)。ちょうどコロナが始まった頃ですね。

櫻井:私が入会したのは、2014年のことで、40歳で地域の青年経営者の会が終わって、「同友会って会がある」と誘われ例会に参加し、一緒に参加した知り合いが先に「入会します」とその場で言ってしまい、流れで私も入会することになりました。正直なところ、当時はつまらなくて、しばらくしてやめようと思っていましたが、ずるずる残っていました。人間、面白くないなと思ったらやめちゃうと思います。自分が支部長になって、特別なことは一切していないんですが、フランクな関係を築きたいなと思ったんです。同友会は一つのコミュニティで、それぞれの課題も、それぞれの学び方もたくさんあります。それを縛り付けないように、参加しやすい支部にして、そこから委員会部会などで自身にあった学び方をしてもらえばいいと思っています。

神田:今年度から支部長を引き継いでいる中で、大事なのは櫻井さんが続けてきた「敷居は低く、間口は広く」ということをスローガンにしています。色んな人がいて、勉強したい人、緩い人、たまに顔を出してくれる人、そんな人たちが満足してくれる支部を継続していきたいです。

櫻井:昨年、三条支部が増強という面で表彰していただきましたが、本当に自分は何もしていなくて、支部の中で同友会を広めて誘ってくれる人がいて、そこが広がって今の三条支部があります。例えば、ラーメンを食べに行って、おいしかったら「この間おいしいラーメン屋見つけてさ」と勝手に紹介してくれると思うんですよ。だから、満足してもらうことが大事だと思っています。それに、入会させた側にも責任があると思うんです。その人が悩んでいることを聞いて、「指針受けてみたら?」とか、「○○委員会に出てみたら?」とか、そういうことができるのが支部だと思います。入会もそうですが、退会しなくていい支部であれば、自然と仲間は増えていくんですよね。

神田:自分の代で、というわけではありませんが、私は三条支部が会員を増やしていって燕三条エリアに事務局の拠点を作っていただきたいと思っています。支部がないと、同友会は成り立たないんです。自然体で、虚勢を張らなくていい仲間がいる支部であり続けたいと思っています。

 

 

2025年7月3・4日に、パシフィコ横浜会議センターにて、中同協定時総会が開催されました。
新潟同友会からは11名が参加し、第4分科会にて古川敦義さん(㈱NODA 代表取締役 三条支部 新潟同友会総務理事)が【同友会と企業経営は不離一体 同友会の学びと実践】をテーマに報告されました。
新潟から参加した11名の内、第4分科会座長を含む3名の方からの感想を紹介いたします。

㈱吉田工業 代表取締役 吉田 智 氏(燕支部)
中同協定時総会第4分科会に座長として参加して来ました。決して経営成功論ではない古川さんの報告ではあったのですが、私は今回このお役目をいただき大きな気づきを得ることができました。それは、 「信念を持った経営判断」 です。経営は判断の連続です。古川さんのように、時には売上・利益を落とす結果であっても、信念を持って判断することで、自社の未来に向かって進むことができる!これは今までの私には無い部分でした。ただ、この「信念」は経営者自身を疲弊させるものであってはいけないとも思いました。「自身の魂が震え上がるような信念!こそ必要なのだ!」と学びました。全国大会の分科会座長を経験させていただきありがとうございました。もっともっと人間らしく!頑張りまっす!

エフテクニクス㈱ 代表取締役 藤島 俊祐 氏(新潟支部イースト地区)
定時総会には初めて参加しました。まず感じたことは、参加者の方は何かしら同友会との不離一体の運動をされ、自社経営にも生かしている方々が非常に多かったことです。参加した第7分科会では、「共に育つ」というテーマで報告がなされました。まず理念・ビジョンを明確にすること、社員さんの声を経営に生かし、しなやかな組織を作ること、その中で社員全員の意見であっても、その意見に社長が問題提起しひっくり返すこともあるということ、その繰り返しが、全員のベクトルを合わせ強い組織を築いていくことと、私は受け取りました。この感想をみているあなたへ、百聞は一見にしかず、同じ会費を払っているなら一度全国大会への参加を強くすすめます。

㈲エムズグラフィック 代表取締役社長 樋口 由賀利 氏(三条支部)
今回参加させていただいた第57回定時総会in神奈川は「真の人間尊重の社会をつくり新しい歴史を創造しよう」というスローガンのもと、発表から50年を迎えた「中小企業における労使関係の見解」を改めて学び直す記念の定時総会でした。経営指針の成文化と実践の会を受講したばかりの自分にとっては、これからの実践に向けてもう一段階段を登りたい気持ちで臨みました。その思いが通じたのか、労使見解の師匠の様な鋤柄中同協前会長と同席ができ、様々な言葉をいただき感動とともに経営へのヒントを多く持ち帰ることができました。鋤柄さんの最新著書である「経営者を叱る」の表紙帯には次の様な事が書かれています。【楽をしたいなら経営者をやめなさい!いますぐに!】こんなに、ド直球で経営者の心得をいただけたのはやはり動いて、交流の場に身を置いたからこそではないかと感じています。そして今回のもう一つの目的は、次の女全交に向けて直近の全国大会の雰囲気を味わってくることと、全国に散らばっている女性経営者仲間にリアルで会って話し、9月の再会を約束するためでもありました。実際に顔を見て気持ちを共有し、問題解決のために学びと実践する姿勢を見るだけでこうも勇気が湧くものかと実感しました。やはり自分で動き、自分で知識と経験を取りに行く事は、質を高めることに直結するのだと思います。感謝!

     

入会案内・お問い合わせ

中小企業の経営者及びこれに準ずる方で、会の趣旨に賛同される方は、どなたでもご入会いただけます。
また、会員企業の社員の方や会員でない方も参加できる行事があります。

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