新潟県中小企業家同友会
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2024年1月号

新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 1月号 Vol.430

2024年1月号

新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 1月号 Vol.430

■表紙
「納得」と「共感」
父との“夢の続き”
【株式会社共律 代表取締役】本間 敦 氏 新潟支部ウエスト地区

■Contents
◇PEOPLE LIFE data No.043
未来を創る! 新潟の企業家たち

【 港町新潟 】の中心に
本間 敦さん 株式会社共律 代表取締役

◇委員会・部会活動報告
それぞれのテーマを専門的に学び、問題を解決!

女性部会/ソーシャルビジネス部会/増強委員会/広報情報化委員会

◇謹賀新年
一般社団法人新潟県中小企業家同友会 代表理事より新年のご挨拶

◇私とお話しませんか?会員交流の館 vol.7

◇ANOTHER REPORT
例会や行事の報告など、
情報共有の場としてフリーテーマで同友会の情報を発信します。

中小企業経営フォーラム2023 in上越 開催レポート

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  • 会員交流の館
  • ANOTHER REPORT

 

株式会社共律と私

私が生まれた翌年1981年10月、同業独立で私の父を含む3名の創設者が㈲共律商会を設立しました。1996年3月に増資、社名を㈱共律に変更し、2000年11月に私の父が2代目社長に就任しました。
業界用語でいう船具という船舶関連商品や土木資材を扱う商社です。また、船舶のメンテナンスも扱っており、主に外注先や造船所とタイアップして、新しい船を造ったり、船の修繕をしたり、維持管理を行っております。
私は専門学校卒業後、別の業界で営業をしていました。5年目の時に、父が新しい製品を開発し、その製品の特許取得と販路開拓を目的とした会社を東京に設立すると言われ、そこに誘われました。父の熱意と製品のコンセプトにとても魅力を感じ、東京で仕事をしてみたいという気持ちも重なり、2005年に転職しました。それから2年後、特許の取得は無事に済んだものの、販路開拓に苦戦を強いられていました。そんな時、父の病気が発覚し、新潟に戻ることになりました。苦戦の原因は私自身の未熟さと船の現場経験不足もあったことからその別会社を㈱共律内に置く形で、今までの仕事もやりながら、共律の仕事も覚えるという立場で、入社しました。現在は取得した特許製品の販売権を譲渡し、共律の仕事一本になりました。そして、2015年11月に父の体調悪化を機に3代目として代表交代をしました。

 

大切にしていること、想い

“いつか自分がやらなきゃいけない”ということを頭の片隅に置きながら、父と10年近く仕事を一緒にできた事は大きいものでした。正直はじめはこの仕事に将来性を見出せていませんでしたが、父を除く創業者2人の役員が退職し、自分と今の専務が役員に名を連ねた時に、「もし親父が明日死んだら今の俺たちではお客様のお世話はできないよね」と、これからについて二人で話し合い、腹をくくって、父と本音のぶつかり合いをして、重要な仕事を任せてもらえるようになりました。そこから父が亡くなるまではあっという間で、その時間が社長を引き継ぐ上ですごく大事な時間になりました。緊張感のある重要な仕事を経験することでようやく仕事が楽しいと思えるようになっていきました。
そして、2015年11月10日、父が残した最後の大きな仕事で、お客様の新造船の進水式のために福岡県に向かいました。前日、病床の父へ出発の報告をし、お客様の役員の方々と現地に入り進水前の船を見ていた時に、病院から父が亡くなったという知らせが入りました。不思議とその時は慌てることなく、今ここで自分だけ帰ったら間違いなく父は怒るだろうなと(いや、むしろ今ここにきているだろう)と思い、お客様には最後まで務めさせてくださいとお願いをしました。お客様には一生の感謝ですし、その時の写真は今もデスクに飾ってあり、生涯忘れられない出来事となりました。
父とは性格も少し違って、生意気ながら俺だったらこうすると、思うこともありましたが、亡くなる少し前に、会社の方向性で意見が一致したところがありました。それを私は、『夢の続き』と呼んでいます。協力会社と手を取り合い、日本海側ナンバーワンの船舶業界のメンテナンスサービスを提供できるグループ『KYORITSU SHIP SERVICE NETWORK』を作り、その中心に共律がなること。新潟はかつて国の開港五港の一つに指定されるほどの港町でしたが、船の仕事というとピンとこない人がほとんどです。船の仕事に携わっている一人として、正直悔しいなと思います。造船業のメッカである西日本に負けないような技術とサービスを提供できるようなグループを新潟で作りたい、そこを目指して行けば自然と会社も成長していくんじゃないかなと思っていて、そこに関して父も「そうだな」という感じで、亡くなる前に目指すところが初めて合って共有できた部分で、父が本当はやりたかったことの続き、その先を自分がやっているという気持ちです。
自分を育ててくれたこの下町と業界に感謝し、新潟の船の仕事を次の時代にも残して行きたいという想いです。

 

 

同友会と夢

新潟支部のエフテクニクス㈱の藤島氏と仕事でも連携しており、よく業界のこれからの事を二人で話し合っていました。誘いも何度か受け、2022年の青年部会の納涼会に気軽に参加しました。そうしたら、事務局の鈴木氏と私の弟が同級生で面識があり、不思議な縁もあった事と、現在企業理念がなく、以前から必要だと考えていて、2年後の社長就任10年までには、企業理念、経営方針、10年ビジョン含めて、創りたいと思っていたタイミングでもあったので入会しました。
これから市場規模が限られてくると感じている中で、同友会を通じ、色々な企業の社長と知り合うことで、ヒントを得たり、とにかく自分が楽しいと思うことを、会社に落とし込み、「納得」と「共感」を大切に社員と共に前に進んでいけたらと思っております。

 

株式会社共律
代表取締役 : 本間 敦 氏(新潟支部ウエスト地区)
事業内容 : 船舶用品卸売り
住所 : 新潟市中央区田町3丁目5396
TEL : 025-224-8174
創業 : 1981年
従業員数 : 6名(役員3名)

「多様化の時代にあった経営」により、協力体制を軸にすえ、部会員が地域を超えて集う場となった上半期でした。活動としては、6月22日~23日に第26回女性経営者交流会in福岡で、全国の女性同友会員とつながることができました。テーマは「新しい時代の創造〜共に生かし合い、育ち合い進化する未来へ〜」でした。分科会を通じて、変化をチャンスと捉える活動力を改めて感じました。
8月には女性部会創立20周年記念イベントがありました。現在の各地域で活動している歴代の女性部会長が登壇。ステージでは事務局の西村さんをコーディネーターに、部会長として活動していた時の想いをお聞きしていきました。その時々でテーマがあり、つながりを感じました。
10月は雪つばき座談会「私達の働き方改革」を開催しました。飲食店経営者、シェアサロン共同経営、セミナー講師の顔を持つ㈲ピュアシャイニング 代表取締役 石山早苗氏が報告者。会社運営と社員・パートナーとの関わり方を深掘りでき、女性経営者としてのやりがいを共に考えるチャンスとなりました。
女性部会では、地域を超えた連携を含め、これからも協力の輪を広げ、女性が力強く輝く未来を築くため、一丸となって努力を続けます。

女性部会 高橋真由美 記

 

令和5年12月12日、【ソーシャルビジネス部会×長岡支部 合同例会】が、アオーレ長岡で開催されました。報告者である株式会社NSGソシアルサポート代表取締役 樋口督水さんの言葉から伝わる思いの熱量が、多くのゲストの方を含め参加くださった方の胸に響き、共鳴。【自社や他社との連携により生みだせそうな選択肢や可能性はありますか?】というテーマのグループ討論が熱く繰り広げられました。樋口さんの「障害のある方が働きやすいことを目指し、支援者側が環境をつくり、地域と繋がり繋げていく=人生の選択肢を生み出していく」という実践は、〈多様な人が働きやすい企業になった。〉と、いう結果を出しています。この実践や結果は決して障がいのある方だけが対象ではないと思うのです。大小様々な働きづらさや働きにくさを抱える方が自社にいるかもしれません。企業が働きやすい環境をつくるために福祉側との連携を選択肢とする。互いの選択肢と選択肢の一致が生み出す可能性は如何程かと想像し、多くの方とこの思いを共有したいと思いました。樋口さんを加え、ますますパワーアップした「ソーシャルビジネス部会」の今後の活動に、ぜひご参加ください。

ソーシャルビジネス部会 副部会長 奥村留美 記

 

10月31日第1回経営者交流会in南魚沼!行ってきました!参加者は56名。うち会場となった南魚沼周辺地域参加ゲストは16名。記念すべき第1回目の報告者は、新潟同友会代表理事・食部会長である㈱給材 宮崎氏。「企業家の力で新潟を元気に!」をテーマに報告いただきました。
16名のゲストの皆様は熱いメンバーばかりで、初めてのグループ討論ではあったのですが、みなさん話し始めると止まらない止まらない!!それぞれの経営姿勢や課題をかなり積極的にお話しされておりました。
「南魚沼・魚沼」というとちょっと奥まった地域というイメージがありますが、参加者の皆さんはめちゃくちゃグローバルな事業展開をされており、かなり刺激を受けました。海外取引はもちろん、海外に事業所のある方もいらっしゃいました。
我々も新たな道を作るためには南魚沼・魚沼地区の皆さんとの繋がりは必須です!今回ご参加いただいたゲストの皆様にご案内し、12月19日、ミニ交流会を開催します。この交流会は今後も定期的に続けて行きますので、必ず最低一度はみなさん参加してください。いや、自分(自社)のためにもするべきです!!詳細決定次第ご案内していきますので、ぜひアンテナ立てて待っていてください♪

増強委員会 副委員長 吉田 智 記

 

広報情報化委員会です。11月31日・12月1日の2日間をかけ、福島同友会会津支部を訪問してきました!6月に福島同友会広報報道委員会から「新潟の広報誌づくりを参考にしたい」とご訪問いただき、交流の機会を経て半年。今度はこちらから福島同友会会津支部・喜多方支部を訪問させていただきました。1日目は㈱イデアさんを訪問。個人で建築業を行う代表の星さんは、2015年に福島同友会第21期経営指針創る会を受講。昨年、とあるきっかけから後継者問題に悩む企業のM&Aを提案され、その取得の際、先方から「ぜひお願いしたい。社員の総意です。」と連絡があったのは、持ち込んだ経営指針書があったからだそうです。その日の夜は広報報道委員会と会津支部の方もお集まりいただき20名弱の交流会。大盛況でした。会津という地域を知り、新潟との関係性やビジネス上の繋がり等、他県ではあるものの近隣地域との繋がりの重要性を感じた交流会でした。2日目は㈱clusterさんへ。福島同友会の会長で介護・就労支援・母子生活支援等を行う齋藤さんにお話を伺いました。【生きづらさから、普通に暮らすことが“夢”になってしまう方に、「この町で暮らし続けたい」という願いを共に実現していきたい】と、社会福祉法人たちあおいを立ち上げられたとのこと。現場を見学させていただくことで、より企業の想いを知ることができました。広報情報化委員会としての企業訪問、今回これらを広報誌の記事として細かく取り上げることはできませんでしたが、今後も交流を続けていきたいと思いました。活動の内容にご興味のある方はぜひ広報情報化委員会まで!

広報情報化委員会 事務局 高橋拓夢 記

牧野:新井田塗装店について教えてください。

新井田:父が起業、建築ラッシュも重なり地元の大工さん等からお仕事を頂いていました。私の代になって元請でのお仕事を多く受注するようになってきました。

牧野:新井田さんご自身について教えてください。

新井田:元々前職は車のメーカーに勤めており新井田塗装入社後は前職でショールームの必要性を感じ4年前にショールームを建築する等、様々な取り組みに挑戦しています。

牧野:ショールームを拝見していると様々な工法の塗装仕上げがありますが、ショールームへの想いや塗装へのこだわりについて教えてください。

新井田:ショールームは経営指針の成文化と実践の会の受講の翌年に実現しました。現在はお客様のお打ち合わせの他、セミナー等の各種イベントにも活用しています。また内装は海外製の特殊な仕上げ材の施工に力を入れており、刷毛やローラー施工の他コテを使った技法で仕上げているものが多いです。特に環境に配慮した水系塗料の使用を通じ、健康に配慮した塗料を選択しております。

牧野:塗装技術をどのように習得したのでしょうか?

新井田:若い頃は様々な所で武者修行をさせて頂きしてコテ作業等新しい技術を学んでいきました。

牧野:社員さんは何名ですか?

新井田:私を含め9名です。

牧野:現在の塗装業界についてどのように考えておりますか?

新井田:先ずは新潟県は塗装の技術を学ぶ場所や機会が少ないです。現在は県外に行って塗装技術を学ばないといけない状況でした。また職人不足・高齢化への対策が大切だと考えております。

牧野:これからの塗装業界についてどのように考えておりますか?

新井田:塗装を家つくりの中心とした考え方、現在日本の壁紙文化を塗装に変えていきたいと考えております。また行政や学校等の地域との関わりや連携を通じて古民家再生や地域の若者との繋がりを継続して作っていきたいと思います。さらに多能工職人の育成や価格決定権を持つ対等なお客様との関係性づくりもチャレンジしていきたいと思います。

牧野:同友会入会のきっかけを教えて下さい。

新井田:6年前、村上で開催された全県行事への参加がきっかけで経営指針の会の受講目的で同友会に入会しました。指針受講は経営に対する様々な情報を得る大切な会でした。牧野さんは同友会入会していかがですか?

牧野:今まで工場内の作業で外に出る事がほぼ無かったので、同友会で様々な経営者から学ぶ事ができる事、また学ぶことが沢山あると思いました。お話を聞いて来年度の指針受講を考えはじめました。今後とも宜しくお願い致します。

★「いいいろ塗装の日」である11月16日。記念に残る対談となりました。

【対談者】 (株)牧野塗装所
牧野 豊 氏(新潟支部イースト地区)

 

 

11月22日(水)に全県行事として中小企業経営フォーラム2023が上越にて開催されました。
【義と愛】をテーマに、4つの分科会と基調講演が開催され、160名を超える参加者が集まりました。
実行委員長・各分科会座長の開催レポートを紹介します。

実行委員長 上越トーヨー住器(株) 代表取締役 鷲澤 雅皇 氏(上越支部 支部長)
上越の地に160名というたくさんのご参加をいただき、会員皆様のご指導・ご協力により無事に開催をさせていただくことができました。ご尽力賜りまして、心より感謝申し上げます。ありがとうございました!地方支部での開催は準備から開催日まで非常に大変でした。しかしそのおかげで、上越支部の団結力・絆は開催前よりも強いものになりました。更にゲストも多くご参加いただき、新たな繋がりも生まれ新しい仲間としても迎えることも出来ました。そしてこのフォーラムが一番の目的である・よい会社を目指す・よい経営者を目指す・よい経営環境を目指すに繋がり、成長そして成果を出すことは間違いないと確信しております!

第1分科会座長 (株)テクノナガイソラーレ 代表取締役 長井 裕三 氏(新潟支部 支部長)
第1分科会ではベトナム出身で日本法人の代表を務めているアンさんより報告をしていただきました。その中で中小企業の経営者こそグローバルな視点を持とうという話がありました。経営資源の限られた中小企業だからこそ、その経営者が学び視座を高め視野を拡げて自社の可能性を拡げていく事がより重要だと感じました。その手法のなかでも海外を知り(実際に見て感じる)、海外の方とのつながりを作る事は、今後の中小企業の経営に大きなヒントを与えてくれるはずです。自分自身のパラダイムを転換しましょう!そして経営を楽しみましょう!

第2分科会座長 (株)アルファ技研 代表取締役 柳 徹 氏(新潟支部)
鶴田さんの報告から感じたのは、糸魚川大火・新型コロナ等の逆境から社員を守る為の、凄まじい程の“経営者の覚悟”。コロナで客足が遠のく中「このままでは店がつぶれる!」と次々と新しい取り組みをスタートします。それでも経営は苦しく社員の給料が払えず、最後の手段は社長自ら「深夜のバイト」でした。殆ど寝ずに半年続けたその生き様を心底感じた社員さん達は奮起し成長を遂げていきます。まさに人を生かす経営の「社員は最も信頼できるパートナー」が生まれた瞬間でした。フォーラム当日は店を臨時休業にして共に会場入りした奥様・スタッフ4名に向けて感謝の言葉で締め括りました。

第3分科会座長 (株)Re-size. 代表取締役 野口 晃 氏(新発田支部)
新発田支部は「住」をテーマに分科会設営担当をさせていただきました。会員パネラー3名の他、妙高市の先進的な官民連携事例のゲストパネラーとして西脇建設㈱の西脇社長と妙高市地域共生課の高橋氏から登壇いただきました。また、新発田市職員や市議会議員の方々からも参加頂き、「他市町村との交流を楽しみにしていました」との感想もいただいています。今回の学びと実践として、設営担当の新発田支部はこの分科会を通じて新発田市と連携した例会作りも考え始めています。それぞれの地域で行政が掲げる方針を企業側もキチンと知ることがその地域のリーディングカンパニーとなる第一歩となり、官民連携して地域課題に取組む事ができるのだと思います。

第4分科会座長 (有)いちむら HAIR MORE GROUP 代表取締役 市村 浩徳 氏(上越支部)
ジョニーの想いを受け止めたか!見学分科会は、㈱ホンダウォーク Plow内にオープンしたばかりのジョニーカフェで行われました。経営者人生において誰もが経験するいくつかの転機。それを自分のものにするか、そうでないか、その違いはどこにあるのだろう。そう思いながら聴いていました。変わらないでいるのが最大のリスク、多少の失敗は覚悟のうえで新しい事業に思い切って投資する、その一歩が踏み出せるかどうかが肝心。という話がありました。石塚社長は、人が好き、人を楽しませるのが好き、ワクワクするのが大好きな人です。5年後には息子さんに譲ってコンサル業を始める予定と、これからも周りの人たちを巻き込みながら、そんな石塚社長から目が離せません。

     

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中小企業の経営者及びこれに準ずる方で、会の趣旨に賛同される方は、どなたでもご入会いただけます。
また、会員企業の社員の方や会員でない方も参加できる行事があります。

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