新潟県中小企業家同友会
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2022年12月号

新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 12月号 Vol.418

2022年12月号

新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 12月号 Vol.418

■表紙
新しいモノを考えながら、若い感覚が育つ環境を創る
【株式会社クワサンプラス 代表取締役】
桑原 幸夫 氏 新潟支部ウェスト地区

■Contents

◇PEOPLE LIFE data No.031
未来を創る! 新潟の企業家たち

会社にも経営者にも仲間がいる
「1人じゃない」
桑原 幸夫さん
株式会社クワサンプラス 代表取締役

◇企業進化論 Vol.93
歴史に隠れたストーリーを訪問インタビュー

有限会社アクロストレーディング

◇今月のイチオシ
企業の商品やサービスなどをピックアップ!

2022年10月に事務所の内装をリニューアルされた
大滝自動車工業株式会社 代表取締役の
大滝哲也さん(村上支部)へ想いを聴いてきました

◇ANOTHER REPORT
例会や行事の報告など、情報共有の場としてフリーテーマで同友会の情報を発信します。

新潟×佐渡×共育求人委員会 合同例会活動レポート

◇INFORMATION
広報情報化委員会よりホームページで情報共有&情報発信!

新入会員紹介

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紆余曲折な経歴と起業

新潟出身の私は高校卒業後、新潟市の鉄工所に就職。その後、関東の工業用レントゲン検査の会社に就職したのちに新潟に戻ってきました。今振り返ると、元々「つくる」ことに興味があった私は、印刷業やデザイン制作業への就職を試みましたが、どこも受け入れてもらえず、何とか広告代理店の営業マンとして勤めることができました。そこではモノ・コトづくりの楽しさを覚え、充実したサラリーマン生活を送っていたのですが、自社媒体(メディア)を持つことに興味が湧きはじめ、数年勤務した後に不動産情報誌の制作会社に勤めることになります。その会社は多角経営をしており、本業のほかに電話回線のレンタルやISDN回線販売、ポケベル・携帯電話を取り扱う事業、病院、タクシー会社、蔦屋なども運営していました。まだ20代という若さで取締役という職責につく経験もさせてもらい、他業態を含んだ統括責任者として兼務することになり、アナログとデジタルの融合を学ぶことになります。その後ご縁があって地元の雑誌社の営業になりますが、そこでも新しいデジタル分野の会社設立を経験し、最終的には2013年に独立してWebデザイン会社クワサンプラスを設立するに至ります。
今思えば、工業・広告・雑誌・不動産・通信・医療・運送・サービス業などの複数の業界を見てきた経験から、これまでに無い「ネットの時代が大きく世の中を変える」と強く感じたことが、私の人生を変えた最大のポイントだったと思います。
多くの業界に関わり、インターネットを通して最新の情報に触れてきましたが、今思うとなんだか「〇〇初」というフレーズが好きだったようで、いち早く最新の技術を取り入れ、デジタル・Web分野において、やってみたいことを事業として展開することに喜びを感じて歩んできたように思います。
スポーツ情報誌の発刊、アマチュアスポーツネット中継などもその一部で、特に大好きなスポーツに関われることにやりがいを感じていました。

 

 

思いつめていた時に出会えた同友会

他にも運動会をプロデュースする「みんなの運動会」事業。AR技術を利用した新時代スポーツを新潟に初上陸させた「HADO 新潟スタジアム」など、様々な事業を行ってきましたが、決して全てが順風満帆にいくことばかりではなく、2018年からの4年間は事業の停滞、社員との不調和・訴訟、銀行との軋轢、取引先とのトラブル、コロナウィルスによる収益減など、様々な失敗が積み重なり、一時期は本当に追い詰められていました。「一気に進めすぎたのかなぁ?タイミングはここじゃなかったのかなぁ?」など、毎日自問自答する日々が続きました。
ただ、捨てる神あれば拾う神ありで、地域貢献にもなると思って始めたスポーツ事業に興味を持った方々が現れ、事業の継承を行うことができました。結果的に本業の軌道修正も成功し、立ち上げた事業ほとんどの継続化が図れています。今でもその方々には心から感謝していますし、これからも全面協力したいと思っています。
ただ、僕の中では「事業の在り方や考え方は間違ってない」と確信したものの、結局「何かが間違っていたからこうなった」という疑念は拭い去れないままでいました。
そんなとき、知り合いの経営者から同友会の話を聞き、例会に参加しました。その例会で聞いた「他の経営者の飾らない失敗談」は、私にとって「自分だけが失敗しているんじゃない」と、とても勇気づけられるものでした。
今では入会し例会に参加することで、同業や他業種経営者の話を聞くことができて、改めて自社の経営のことを考える機会に繋がっています。
また、「後進」を育てるということを考えるようにもなりました。元々個人事業主からスタートしているので「自分がやらなきゃ」という思いが強かったようで、自分一人で切り盛りするのが当たり前のように捉えていましたが、未来のある若者たちの考えや感覚を大事にしていくことが、会社の進化につながっていくということに気づきました。

 

思想を浸透させることが会社を強くする

私たちが大切にしていることは、「Give&Give」の精神です。お客様に対して常に「与え続ける事」を意識しています。ビジネスの世界において「Give&Take」は当たり前なのですが、Takeを優先するあまり、Takeに見合わない仕事量(料)はコスト割れするので、お客様の要望に応えきれなくなってしまう状況を解消する為の考え方です。つまり、もちろんコスト意識は持ちつつも、与え続けることは自ら学ばなければならなくなり、結果的に自らを向上させる事に繋がり、その努力が会社の底力になり、個と組織の成長に繋がると信じ、日々取り組むことを心掛けています。

 

より若く、より変化に敏感なアンテナを

私を含め、当時から苦労してきた社員はみな年齢を重ねて来ました。この先会社を維持して行くためには、若い社員が若い思考で仕事を進めて行ける環境づくりをすることが、今の使命だと考えています。また、そういった社員を育てられる会社づくりを大切にしていきたいと感じています。
ダーウィンの名言「生き残る種とは、最も強いものではない。 最も知的なものでもない。 それは、変化に最もよく適応したものである」、また「一時間の浪費をなんとも思わない人は、人生の価値をまだ発見してはいない」のように、変化に適応できる「個と組織作り」を目指して、目先の利益だけではなく、長い目で後継者を育てて行ける我慢強い「忍耐力と組織力・収益力」が必要だと考えています。
新しいものへの取り組みを否定せずに、どんどん率先して社員が取り組んでいけるような会社づくりを目指し、私自身も積極的に触れてみることで分かることや常に時代にあったものを受け入れていける環境を作るのが私の今後の仕事です。

 

 

株式会社クワサンプラス

代表取締役 : 桑原 幸夫 氏(新潟支部ウェスト地区)
事業内容 : ホームページ・デザイン製作、SNS運用代行
住所 : 新潟市西区善久772-2 新潟日報社黒埼本社2F
設立 : 2013年10月1日(株式化2016年4月1日)
従業員数 : 6名
TEL:025-201-8851
HP:https://kuwasan.jp

 

 

設立20年

(有)アクロストレーディングは新潟市北区島見町で自動車屋として来年設立20年を迎えます。私はバングラディシュ生まれで6人兄妹の長男(男4人・女2人)として生まれ、地元の高校を卒業後、1987年に19歳で日本に留学。その後、千葉の建築関係の会社に勤めました。
1995年頃、友人の紹介で当時マレーシア・タイなどの東南アジアの中古車の輸出が盛んだった事から、平日は建築会社、週末は中古車の輸出の2つの仕事を行っていました。1997年頃からロシアへの輸出が好調で1999年頃まで千葉と新潟を行き来していました。そして1999年、中古車輸出事業が軌道に乗った事から起業しようと決意し、千葉の建築会社を辞め新潟に移住しました。また同時期に知り合った新潟出身の妻と結婚し現在19歳の長男がおります。

 

海外の規則強化・物価上昇から国内販売へ 

2003年に設立し順調に輸出事業を進めておりましたが、輸出先として好調だったロシアが国内の車の販売を強化しようと、日本車に対する関税の大幅アップや輸出制限をかけ販売が出来なくなり数千万円の損失が出てしまいました。
2007年には関税のかからないドバイに営業所を出し、タンザニア・ウガンダ等のアフリカ方面への輸出強化を行いました。しかし2011年頃からドバイ自体の物価上昇等の影響が大きく、事業を撤退する事になりました。
それもきっかけとなり、2012年に当時は行っていなかった日本国内への新車・中古車販売にチャレンジします。営業社員の採用を行い、保険・板金・塗装・整備事業を展開。当初は厳しい現実が続きましたが、徐々に軌道に乗ってきました。
現在では営業2名・整備4名・経理2名で8名の日本人社員さん(パート含む)となり、国内販売70%・海外販売30%と、世界の情勢やお客様のニーズに合わせて販売のバランスを判断しています。
当社は車の販売について、基本的に営業社員さんに任せています。しかし、中古車の買い取り(オークション)だけは私一人しか行っていません。それはお客様が購入を希望するお車を“自らの目で見て購入したいから”です。
また外国車の販売はあまり行っておりません。やはり日本車が丈夫で壊れにくく安心だからです。

 

 

同友会の入会と自社の課題・現在と夢

13年前に日本に帰化し多くの仲間やお客様、お取引先様に恵まれ現在は順調に業績を伸ばしております。また新潟支部の鶴田さん(新潟肉と海鮮50種の地酒つるまる 代表)に紹介され同友会にも今年の6月に入会しました。今は支部例会参加やゴルフ等仲間が増え楽しく活動しております。
現在の経営課題は整備士が少ない事、今後は整備に加え車のキズ補修のリペア事業にも力を入れていきたいと思います。そして一緒に働いていた私の弟2人の独立をサポートし、現在新発田で私と同じ車事業を営んでおります。また長男が昨年「会社に入りたい」と言ってくれ、現在は関東の大学で経営学を学んでいて、会社の将来をワクワクしながら考えています。

 

12月新潟支部例会報告

12月21日(水)の新潟支部例会で新入会員の一人として例会報告をさせていただきます。是非会場・Zoomでお会いしましょう!ご参加をお待ちしております。

 

 

 

●事務所の内装をリニューアルのきっかけは?

現住所に移転をしてからおかげさまで43年が経過し、事務所や整備工場の老朽化が進んでいました。できる部分から少しずつ、修繕を行ってきましたが、今回事務所部分に着手するにあたり、今回の大きな改修に踏み込みました。
弊社を含む一般的な整備工場事業は、納車引き取り型という、お客様のご自宅や会社に車を取りに行って、整備しまた納車するという業務が一般的です。弊社もそこに課題を感じており、将来的にお客様に来店していただきたく来店型にしたいという想いがあり、今回の事務所をデザインしました。
お客様に来てもらう為に、居心地がいい空間であることを目指し、よりオープンな事務所スペースにしました。来場特典等、お客様が来店してよかったと感じてもらえるような取り組みも始め、継続的にお客様が来たくなる整備工場にしていきたいです。

 

●お客様や社員さんの反応はどうですか?

お客様からは、「すごく変わったよね」と、びっくりされます。外側がほぼ変わらないのに、中に入ると、今までとはものすごくギャップがあるんです(笑)。すごく居心地がいいということで喜ばれています。
社員さんも、すごく居心地が良く仕事ができてうれしいと言ってくれています。また、事務所にいる社員さんがお客様の声を直接聞くことが出来るようになったことは、社員のモチベーションのアップにもつながっているようです。来店していただくメリットが会社側にもすごくあります。
ぜひ皆様も、近くに来た際は弊社にお越しください。お車のメンテナンスのご相談もお待ちしています(笑)。


文章 品田 敦司 (㈱シナゼン 代表取締役)

 

【大滝自動車工業株式会社】
住所 : 村上市仲間町639-46
TEL : 0254-52-6622
代表取締役社長 : 大滝 哲也 氏(村上支部)
事業内容 : 自動車整備・鈑金塗装・販売・保険、レンタカー、観光バス、旅行業


 

広報情報化委員会より、新潟同友会のホームページの活用方法についてお知らせです。
新潟同友会のホームページは、新潟同友会の目的や組織、各種行事のお知らせや例会の報告・事務局ブログなど、会内の情報を会の内外へ発信していくコンテンツが詰まっています。ホームページの更新は、事務局員さんや広報情報化委員会が行っていますが、このホームページを各会員企業のみなさんが活用する方法があるのはご存じでしょうか?ホームページ中段の「投稿ボックス」は、同友会の“各企業が発信したい内容”をホームページや広報誌の同友にいがたで掲載に繋げることができます。ボタンをクリックし、発信・掲載したい内容を入力することで、広報情報化委員会が広報誌の予定を立て、ご連絡をさせていただきます。広報誌を通じて県外の会員さんから取引の問い合わせがあったり、記事が検索に引っかかったことで、「御社で働きたい」と応募があったという例もあります。また、その隣の活動報告では、同友会の“各支部・委員会部会が発信したい内容”をホームぺージに掲載することができます。各組織の活動内容を発信することで、参加できなかった方・活動を知らなかった方がそれを知ることができ会の活性化に繋がります。また、会外の方もそれを見ることができ、増強にも繋がる発信だと考えています。
新潟同友会のホームページ・広報情報化委員会をぜひご活用ください。


広報情報化委員会 委員長 品田 敦司 氏(㈱シナゼン 代表取締役 新潟支部)

 


10月19日(水)に新潟支部×佐渡支部×共育求人委員会の合同例会が開催され、佐渡の限界集落の1つである虫崎地域で、新潟から移住し佐渡全体にムーブメントを巻き起こしているメレパレカイコ 代表の舘恭志さん・ブライダルプランナーの池倫子さん(共に会員外)から報告をしていただきました。
設営に関わった新潟支部・佐渡支部のメンバーの感想をご紹介します。

 

㈲Mercy
代表取締役 長尾 恵 氏
(新潟支部ウェスト地区)

報告者のお2人について、交流のある佐渡支部の萩田さんに尋ねると率直に「“愛”ですね!」と。例会のテーマは、虫崎(地域)愛、夫婦愛、地元愛…地域・愛・限界集落・移住この単語から「社会性」をベースに「人口減問題」「少子化問題」に決まりました。
池さんは、舘さんとの関係を結婚せず生涯のパートナーと考えていましたが、「知らない土地に2人で暮らすには何かあった時助け合わなければならない。そうなると夫婦でいる方が楽だから」と結婚しました。移住する覚悟が固まった瞬間だと思いました。
その覚悟を皆さんに伝えることが目的の1つでした。2人の様に生涯パートナーで居よう、結婚しない、子供いらない、そんなカップルも今は多いと思います。もっと結婚や出産、子育てが安心してできる世の中だったら良いなと感じますし、虐待問題も解決できるのではないか?とそこもみなさんで考えて欲しかった。「大丈夫だよ!安心して産んで良いよ!結婚したら手当あるよ!」そんな福利厚生を考えるきっかけにしてほしいと思います。メレパレカイコを知って、2人に会いに行きたくなった!と感想も頂きました。会いに行けば、池さんがちゃんと相談に乗ってくれるし、厳しくアドバイスしてくれる。そんな存在を広く知ってもらえたことは大成功です!!

 

 

㈱萩田換地
代表取締役社長 萩田 絢也 氏
(佐渡支部)

10月合同例会を通じて
今回の合同例会は新潟支部の方々とともに準備段階から活発に、楽しくやらせていただきました。例会内容は「地域」に関わることであり、グループ討論テーマは「地域の人々を幸せにするために必要な経営とは?」でした。グループ討論においては、そもそも「地域ってなに?」という声もあがりました。佐渡と新潟では「地域」の捉え方に違いがあるということをあらためて感じました。佐渡は島全体もしくは集落のようなコミュニティ単位で考えることが多いように思います。このように、合同例会だから気づかせてくれることもあり、また、刺激を受けさせていただけるので非常に充実した例会でした。新潟支部のみなさま、大変ありがとうございました。

 

㈱インプレッシヴ
代表取締役社長 佐藤 潤一 氏
(新潟支部セントラル地区)

新潟支部からは8名で現地参加しました。報告者の舘さん、池さんの最初の夢「仕事中心の生活から暮らしを楽しみたい」が、虫崎に暮らす人たちとの交流を経て「集落の発展=私たちの夢」になっていった想いやエピソードをお聞きすることができました。
「交流人口を増やしたい」という地域の人たちの熱い想いに共感して、島内男性と島外女性のマッチング企画の立ち上げなど、地域:虫崎、行政:佐渡市、企業:メレパレカイコがスクラムを組んで地域を盛り上げているお二人の姿はとても輝いていました。そして、虫崎の皆様が「メレパレカイコはみんなのお店」と愛されている理由も分かりました。会社と社員との関係性もこうありたい、私も目指します!
舘さん、池さんの虫崎とそこに暮らす人たちへの温かな愛情を感じられる良い例会でした。佐渡に訪れた際には、ぜひメレパレカイコを訪れてください。

     

入会案内・お問い合わせ

中小企業の経営者及びこれに準ずる方で、会の趣旨に賛同される方は、どなたでもご入会いただけます。
また、会員企業の社員の方や会員でない方も参加できる行事があります。

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