新潟県中小企業家同友会
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2021年6月号

新潟県中小企業家同友会 広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 6月号 Vol.401

表紙
大事にしているのは、心の中に愛を持って接する。
草間 光夫 氏 【パジュ・ブレーン株式会社 人財活用事業部 部長】新潟支部ウエスト地区

Contents
 PEOPLE LIFE data No.15 草間 光夫さんインタビュー
 企業進化論 Vol.79 有限会社中川商会
 今月のイチオシ 重要文書における「曖昧な表現文」をAIが見つけ出す!
 ANOTHER REPORT-1
  【活動報告レポート】政策委員会[SDFsセミナー]
 ANOTHER REPORT-2
  【活動報告レポート】共有求人委員会 2021年度新入社員合同入社式&新入社員研修

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会社紹介

私達の事業の柱の1つに、職業訓練校があります。これは、国や県からの委託を受けて受講生を募り、就労のサポートを行う職業訓練施設です。当校は、主にデスクワークに向けた仕事を目指すための講習を行っており、修了後に就職をする事が、入学する条件になっています。県内で新発田校、新潟校、三条校、長岡校の4校を運営しており、年間約550名が修了しております。受講期間はコースにより変わりますが、3か月から6か月で、大きく分けて事務職(営業・経理事務等)分野、Web制作・更新・デザイン分野、ITプログラミング・アプリケーションエンジニア分野の3つのコースから成り立っています。

もう1つの柱が、私が所属している「人財活用事業部」という事業です。一般企業向けの有料職業紹介で、当校の受講生や修了生を紹介するサービスです。また、私の事業部では社外研修も行っており、昨年から多く声をかけていただいております。内容は主に新入社員、中級管理職、幹部研修や、伝え方といったアウトプットの研修、EQ(Emotional Quotient:心の知能指数)研修等があります。

 

入社したきっかけ

実は私、この職業訓練校の出身者なんです。25歳の時にリーマンショックで仕事を辞めました(苦笑)。その後何をしようかな、と思っていたところ、当時インターネットが広く認知され始め、アマゾンや楽天が伸び調子だったこともあり、これから伸びるに違いないとWeb系の仕事を目指しました。そしてハローワークに行った時に、この職業訓練校に出会いました。修了後、グループ会社へ就職が決定し、そこでネットショップの仕事に携わりました。3年程たった頃、この職業訓練校で、Webやインターネット関係のコースを増やしていきたいという話があり、培った知識が役に立つのではないかと思い、この職業訓練校へ転籍したのが、入社したきっかけです。転籍前も入れると、今社歴は11年くらいになります。

 

 

ターニングポイント

私達の会社は、やりたいと思った事がやれるんです。入社してから、色々とチャレンジさせてもらいました。過去には通常の講義以外に、教室の空き状況を活用したセミナーやWebサイトの制作もやりました。その後に取り組んだのが、今の人財活用事業部の有料職業紹介事業です。パジュ・ブレーン㈱に転籍してきて、3,4年目くらいに講師以外の事をやり始めたことがターニングポイントでした。

社内ベンチャーと言いますか、挑戦できる環境にあったのが大きかったと思います。また、私が講師だった頃の受講生の何人かが卒業後に起業したと報告してくれて、すごく刺激を受けました。「自分が何かを始めたい」という気持ちが大きくなっていました。結果的に、ダメになった企画もありましたが(笑)。

 

大切にしている事と野望

私どもが有料職業紹介の人財として紹介する方は、受講生や修了生が大半です。私たちの訓練校で育った方が、私たちが「いいな」と感じる会社に入ってもらいたいと思っています。

私がすごく大事にしている事は、その人の人となりとか、受講生や修了生自身気が付けていなかったその人の本当の気持ちや性格等が、私が紹介する会社に合うかどうかということです。例えば、紹介する会社の社長の性格を理解した上で、その会社に合う人財を紹介しています。就労を目指す方がうまく・長く活躍できる会社を紹介できるような、かゆいところに手が届く企業でありたいです。

また、野望というほどではないかもしれませんが、この人財活用事業部を有料職業紹介や研修とかいう部分で、子会社化出来たらイイのかなと思います。子会社化した存在で、このパジュ・ブレーン㈱を支えていきたいなと思っています。

 

 

会社名:パジュ・ブレーン株式会社
代表取締役 : 原田 栄子 氏
人財活用事業部 部長 : 草間 光夫 氏
業務内容 : 職業訓練事業及び人材紹介業を中心に事業活動を行っています。
住所 : 新潟市中央区南笹口1-1-54 日生南笹口ビル2階
TEL : 新潟校 025-240-1641
設立 : 平成11年10月18日
従業員数 : 17名

 

創業から現在まで

1966年、佐渡市佐和田町に私の祖父にあたる中川亘が、中川商会の前身となる有限会社佐渡美術印刷社を創業しました。創業時は活版印刷といった事業中心に行っていました。当時は佐渡郡の中に10の市町村が存在し、畑野から佐和田町に参入した私たちにとって、元々地域に合った文房具屋さんの勢いが強く、苦労していました。そんな中で、販売方法を納品型の商売メインにシフトすることで、競合領域を逸らすことに成功し、徐々に業績を伸ばしていくことができました。

その後、2001年頃に現在の社屋に建て替えを行い、店舗のスペースは9割削減します。これは、納品型というスタイルにシフトしていった中で、店舗に置く品物は最低限の数に絞ることで、管理する在庫の縮小を行うことができました。

そして現在、「お客様・会社のお困りごとを一緒に解決すること。お客様の目指す姿になれるような商品を提案すること。お客様と一緒に自分たちも成長し、その積み重ねにより信頼できる会社になる事」を大切にしながら仕事を続けられています。

 

 

中川商会の現状と課題

事務用品を取り扱うようになったことで、複写機(コピー機)等ネットワーク機器として進化し続ける商材を持つことができたことが、自社にとって大きなメリットとなりました。インターネット等を介する機器になったことで複雑化はしていますが、不具合の対応など自然にネットワーク技術にも対応することができる用になり、サービス体制の拡充にも意識を向けることができました。それまでは、取り扱いメーカーであるRICOHの機器に対する対応は、佐渡島内に常駐していたRICOHの保守員の方にも行ってもらっていましたが、対応の幅を持つことによって佐渡市全域の対応を委託されるようになり、直接お客様との繋がり持てるようになりました。

また、それと同時に、取り扱いメーカーの商品への対応は覚えるまで長い研修が必要で、人材の育成という部分が課題となっています。

その他、社内の内部処理の多くがアナログなままになってしまっているために、受発注や管理業務等が昔から変わっていないという点が課題となっており、もっと生産性を高めていくシステムの導入をしていかなければいけないと感じています。

 

同友会での学びと繋がりを自社へ還元したい

近年、デジタルトランスフォーメーションの重要性が再認識されています。同友会を通じ、皆様のいろいろな取り組みなどを勉強させていただくことで、他社のお困りごとを改善していく知識を広めていければと思います。

具体的な連携の部分では、有希化学株式会社さん(新潟支部)と同友会で繋がることができ、衛生用品などを取り扱わせていただいております。佐渡は離島のため中々営業活動にお越しいただけない企業も多いかと思います。すばらしい商品を案内したいという想いを持つ皆様と、今後もこのような繋がりを持っていければと思っております。

 

 

 

アイビーリサーチ株式会社は特許や商標出願の調査、及び特許の出願ソフトの開発・販売を行っております。出願に際し、最も注意を払わなくてはいけない点が、「文章の曖昧表現」です。出願の内容について、この曖昧な表現が含まれていると、出願者の意図しない意味合いと解釈をされてしまい、効果を失くしてしまう場合があります。

例えば、【ここではきものをぬいでください。】という文章が記載されているとします。
(1) ここで、はきものをぬいでください。
(2) ここでは、きものをぬいでください。

このように、句読点が一つあるかないか、というだけで、全く違う2つの意味になってしまうことがあります。実際に近年、特許権の侵害を訴える裁判において、「句点が1つ足りなかった」という内容から、結論が逆転するという事件がありました。

この事件をきっかけに、アイビーリサーチが開発し、5月に発売を開始したソフトが「明細書チェック支援チェッカー版 タイプK」です。タイプKは、マイクロソフトのWordにアドオンすることで、Wordの文章に対し「曖昧な表現」を見つけ出し、確認が必要な個所を赤く表示してくれます。たくさんの文章を自身が確認する際に見落としてしまいがちの文章も見つけてくれるため、非常に便利なツールです。新潟大学法学部教授からも「新潟の企業が開発したとはいえ、これは最先端技術だ!」とお墨付きもいただいております。

この他、化学式チェック、前記・従属ミス、入力変換ミス等、複数のチェックソフトをご用意しております。今後は、より広い機会に使用できるよう、契約書の条文をチェックすることができるタイプのソフトもリリース予定です。
詳細はホームページまたは、アイビーリサーチまでお問い合わせください。

 

 

アイビーリサーチ株式会社

住所 : 柏崎市上田尻819-1
TEL : 0257-22-9171
代表取締役 藤澤 正人 氏(柏崎支部)
業務内容 : 特許・商標出願調査及び特許出願ソフト開発・販売
H P : https://www.ibr.co.jp/index.html

 

 

政策委員会主催のSDGsセミナー【SDGsの世界観を体験して学ぶ】が「2030 SDGs」公認ファシリテーターの石本貴之氏を講師に、4月23日・5月27日の2回開催されました。「SDGsをカードゲームで学ぶ」というこのセミナーは当初、4月の行事を予定していたところ、参加定員を大きく超える応募があり、急遽2回目のセミナーを開催することとなりました。

本セミナーは、経営者だけでなく多くの社員さんが参加されました。同友会の行事に参加された方の感想をご紹介いたします。

 

 

株式会社R-CRAFT
代表取締役 塚原裕康氏
(新潟同友会政策委員長 燕支部)

当初SDGsの17の目標のうち、当社は何をやれるかなという考えでセミナーに臨みました。良くできたカードゲームで1チームでは目標をクリアできないことに気付かされます。ゲームが進んでいくと会場が社会の縮図の様な感覚になり、「皆で協力して社会を良くしていくんだ」という気持ちになれました。

ゲームではお金や時間を使って色んなプロジェクトを推進します。参加者同士の交渉もあります。ゲームの中での決断、判断基準が気付いたら実社会と変わらなくなっていて面白かったです。私の場合結果として目標達成ができず、お金も時間も残すことが出来ず、経営者としてはどうかと思いましたが社会的な達成感を感じることが出来ました。

この世界観を踏まえて会社での目標を決めて取り組んでみたいと感じました。社員も参加したので共通の認識が出来、大変良かったと思います。是非沢山の人達に参加してほしいです。

 

株式会社R-CRAFT
社員 伊藤奏実氏

SDGsについて、今までは書いてあることが地球規模で壮大すぎて、身近なものには感じられないなと漠然と思っていました。今回の講習会に参加して、きちんと説明を聞いたり、実際にカードゲームで体験してみたりしたことで、以前よりも「自分たちのこととして考えることができるのかな」と思うようになりました。

特にカードゲームでは、チームによって、またその人によって色々な考えをもって行動していることが分かって面白かったです。

 

 

パジュ・ブレーン株式会社
社員 長谷川裕香氏

SDGs・17の目標について、今までセミナーや講話に参加したこともありましたが、「いまいちよく分からない。」というのが正直なところでした。今回、カードゲームでSDGsを学ぶことが出来ると聞き、「面白そう」と感じ、今までとは違う理解ができるのではないかと考え参加いたしました。

実際に参加してみて、グループワークがとにかく面白かったです。目標として掲げることが大事で、ひとつだけでは意味がなく17の目標自体にも関わりがあることが理解できました。一人一人の努力は小さく、微々たるものかもしれませんが、それでもゴールに近づく一歩になるように行動していくことが、目標達成に必要なことだと感じました。ありがとうございました。

 

株式会社大川屋製材所
代表取締役 菅原保氏(村上支部)

製材業の弊社が当てはまるのは、「環境保全」でありその部分だけ考えていましたが、セミナーを通じ、経済成長・社会的包摂のバランスが大事であり、全てが繋がっていると学びました。

カードゲームでは、配られたチーム内のプロジェクトを達成すると情勢が変わる仕組みで、秒単位で世界情勢(経済・環境・社会)が変わっていきます。各グループが違う目標を目指すように、それぞれの価値観があって、地球があると感じました。

この取組みは、会社だけでなく、地域を巻き込みながら連携する必要があり、理解も必要だと感じました。社会の変化に対応、変化の先取り、そして変化を生み出すことが今企業に求められています。今SDGsの目標へ行っていることが、本当に地域のため、地球のためになっているのか、人権を侵害していないかなど考えながら、実践して行きたいと思います。

 

 

 

4月2日(金)、割烹の宿 湖畔 で合同入社式・新入社員研修が開催されました。

 

新潟同友会事務局
高橋拓夢 記

合同入社式に参加した17社33人の新入社員一人ひとりに辞令が交付されました。

古川敦義代表理事(㈱NODA代表取締役三条支部)から「皆さんには未来しかありません。ワクワクする未来を共につくりましょう。」と、お祝いの言葉が贈られました。また、経営者を代表して牧野章一氏(アイエムタクシー㈱ 代表取締役 上越支部)から「たくさん失敗をしてください。我々経営者もたくさんの失敗を経験しています。色んなことに挑戦して一緒に学びましょう。時代の危機は、理想を現実化するためにあるのです。」と参加者へ激励の言葉が贈られました。

新入社員研修は、柴田光榮氏(モアクリエイション 代表 新潟支部)に講師を務めていただきました。基本的なビジネスマナーだけではなく、「あなたはなぜ働くのか?」「10年後のあなたは?」等、参加者が自分自身について考える時間を作っているのが印象的でした。

この新入社員研修は、年3回コース(4月・9月・2月)で開催しています。新入社員だけでなく、年齢を問わず中途採用の方にも多くご参加いただいております。

次回開催予定の9月研修からのご参加も大歓迎です。開催の様子をご見学いただくことも可能です。お問い合わせは、同友会事務局までご連絡ください。

     

入会案内・お問い合わせ

中小企業の経営者及びこれに準ずる方で、会の趣旨に賛同される方は、どなたでもご入会いただけます。
また、会員企業の社員の方や会員でない方も参加できる行事があります。

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